不溶性食物繊維は食欲旺盛で太り気味の人・洋食や脂身の多い肉などが好きな人・便秘がちな人。大腸ガンが気になる人におすすめです。不溶性食物繊維は、植物の細胞壁の構造物質が中心で、水に溶けず、水分を吸収してふくれます。それが腸壁を刺激して腸の運動を盛んにし、食べ物の残りかすをすみやかに体外に排出します。セルロース、へミセルロース、ペクチン質(不溶性)、リグニンなどがあり、肥満、便秘、憩室症、大腸がんなど消化器系統の病気の予防、改善に効果を発揮します。不溶性食物繊維の多い食品は、口の中でよく噛む必要があるため、早食いによる過食を防ぎ、同時に歯茎やあごを強くして歯並びをよくし、虫歯を防ぎます。また、消化されないので胃の中の滞在時間が長く、満腹感が得られます。大腸がんは高タンパク、高脂肪、低食物繊維の食生活でおこる欧米型の病気です。便の量がふえると発がん物質の濃度が薄まり、排便回数がふえて発がん物質が腸内にとどまる時間が短くなります。また、腸内の細菌分布が変わり、発がん物質などの有害物を抑えるのに有効な細菌群が優勢になるのではないかとも考えられています。排便促進効果によって、有害物質の滞留時間が短くなります。さらにこれらを吸着し、排泄させる作用もあり、農薬、食品添加物などにも効果があると考えられています。リグニンとへミセルロースには血中コレステロール低下作用もあります。
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